蓄電池を活用した周波数制御技術に関する実証試験および独自検証の取組み結果について
2021年3月22日
関西電力送配電株式会社
ENEOS株式会社
エリーパワー株式会社
関西電力株式会社
株式会社三社電機製作所
住友商事株式会社
住友電気工業株式会社
株式会社ダイヘン
デルタ電子株式会社
ニチコン株式会社
株式会社日本ベネックス
富士電機株式会社
株式会社YAMABISHI
山洋電気株式会社
パナソニック株式会社
蓄電池を活用した周波数制御技術に関する実証試験
および独自検証の取組み結果について
関西電力送配電株式会社(以下、関西送配電)を含む13社※1は、2020年12月1日~2021年1月29日の期間にわたり、需要家が保有する家庭用蓄電池、産業用蓄電池および電気自動車をエネルギーリソースとして活用し、電力系統における周期の短い負荷変動に合わせて即時充放電させる実証試験を実施しました。
(2020年11月30日 お知らせ済み)
本実証試験は、資源エネルギー庁の補助事業である「令和2年度需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金※2」の交付を受け実施したものです。関西送配電が日本電気株式会社(NEC)と構築した蓄電池を一括制御するための蓄電池群監視制御システム「K-LIBRA※3」を用いて、リソースアグリゲーター※4の保有する複数の蓄電池を一括制御するためのシステム(以下、RAシステム)を経由した周波数制御や一般家庭などで広く普及するインターネット回線を活用した周波数制御の実証を行いました。
実証試験の結果は以下のとおりで、期待した成果が確認できております。
● K-LIBRAからRAシステムを経由して蓄電池を制御した場合においても、RAシステムを経由せずに直接制御した場合(昨年度実証相当)と同等の精度で秒単位の周波数制御ができることを確認しました。
● インターネット回線を利用して制御した場合においても、専用回線(LTE回線)を利用した場合(昨年度実証相当)と同等の精度で秒単位の周波数制御ができることを確認しました。
● 一般需要家宅の既設の蓄電池を改造して、秒単位の周波数制御ができることを確認しました。
また、上記補助事業の対象外ではありますが、2社※5の協力を得て、蓄電池各1台ずつの計2台を追加した検証も同時期に行っており、同様の結果が得られています。
関西送配電は、引き続き蓄電池や電気自動車等のエネルギーリソースを用いた周波数制御技術の実用化に向けた技術の確立を目指し、電力の安全・安定供給および再生可能エネルギーのさらなる導入拡大による低炭素化社会の実現に貢献してまいります。
※1 関西電力送配電株式会社、ENEOS株式会社、エリーパワー株式会社、関西電力株式会社、株式会社三社電機製作所、住友商事株式会社、住友電気工業株式会社、株式会社ダイヘン、デルタ電子株式会社、ニチコン株式会社、株式会社日本ベネックス、富士電機株式会社、株式会社YAMABISHIの13社。
※2 経済産業省資源エネルギー庁が、バーチャルパワープラントの構築にかかる実証事業を行う経費に対して、当該費用の一部を助成するもの。
※3 Kansai transmission and distribution’s Liberty to manage the power grid Integrated Batteries and energy Resource Aggregator(s)の略。
※4 需要家と契約を直接締結して需要家側エネルギーリソースや分散型エネルギーリソースを統合制御し、バーチャルパワープラントやデマンドレスポンスからエネルギーサービスを提供する事業者のこと。
※5 山洋電気株式会社、パナソニック株式会社の2社。
以上